下取りと買い取りの違い
長年愛車として乗っていても、車というのは価値が落ちる仕組みになっています。国で決まっている自動車の減価償却年数は7年です。7年経つと100万円で買った車は会計上10%の10万円になってしまうということです。会計上の問題だけでなく、車はやはり動くものですからなんらかの“きしみ”が生じてくるのが普通です。会計上も見た目にも車の価値は落ちていくのです。
100万円以上かけて購入した車を、減価償却や見た目の価値低下があるからといって「そうですか」と手をこまねくことは一般的にはしません。ほとんどの人が車の価値が大きく落ちる前に「買い換え」ということをするのです。数年乗った愛車を中古車に払い下げるということです。
愛車を中古車市場に払い下げるには、一般的に中古車ディーラーといわれる業者に仲介してもらいます。この時、愛車を売り払う方法として「下取り」と「買い取り」という方法があります。下取りというのは次の車を購入する際に、愛車の払い下げ価格を購入価格から差し引いてもらうやり方です。主に中古車販売店や新車販売店で行われる方法です。これに対し、買い取りというのは愛車を中古車ディーラーに買ってもらい、その代金をもらうことをいいます。
車を手放す時に必ず選択を迫られるのがこの下取りか買い取りのどちらにするか?ということです。一般的には下取りよりも買い取りの方が得な取引だといわれています。車の売却の際プロの中古車ディーラーと交渉をするわけですから、それなりの知識を身につけてから行った方が身のためです。
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売却のタイミング
どんな車でも時がたてばその価値というものはどんどん低下する仕組みです。したがって車のお-なーは必ずいつか売却をしなければなりません。普段車の売買をしている人はなかなかいないでしょうから、この売却のタイミングというのは頭痛の種かもしれません。
車を所有している人が一番最良の売却のタイミングを計るには、車のメンテナンスや中古車市場の動向などの知識をある程度つかんでおかないとなりません。多少の勉強が必要なのです。まず自動車車検制度について理解を深めておいた方がよいかと思います。この車検制度は全てのタイプの車に義務付けられている定期点検のことです。新車登録後は3年後、それ以降は2年ごとに車検を受けなければなりません。新車登録から10年経った車は1年ごとの車検を受けなければならないのです。
この車検のタイミングが自動車の売却のタイミングに大きく関与してくるのです。中古車ディーラーとしては車検までの期間が短い自動車は売りにくいものです。中古車屋さんで「この車は3カ月後に車検を受けなければなりません」などといえば「面倒くさい!」といって敬遠しますよね。だから車検までの期間が最低でも1年以上、できれば2年近く残っているものがいいのです。
また7年で会計上車の価値が10分の1になることからできれば5年乗って、2回目の車検の頃に売却するのが一番価値が高く買い受けてもらえるということになります。それ以降ですと、よっぽどの“ビンテージ物”か走行距離がほとんどない車でないと、価値は相当落ちることになってしまうのです。
売却先を探す
車を売却しようと思った時に何よりも「誰に」ということが重要になってきます。今では大手の中古車ディーラーもたくさんありますし、それ以外にも街の中古車屋さん、車の修理工場なども中古車を扱っていますので、売却する先は「いくつかある」ということになります。
車の売却先を探すには、やはり目にとまった街の中古車扱い店に自分の愛車を見せて「どんな感じ?」といった探りを入れるのが一番いいかと思います。金額は恐らくかなり大きな違いが出てくるかと思います。なぜかというと、中古車市場で特定の車種の相場情報はどの業者もつかんでいるかとは思いますが、中古車を買い受けた後でそのディーラーさんが軽自動車を売る自身があるかないか、そのお店に軽自動車がフィットしているかどうかということによって買い受け価格に差が出てくるのです。
インターネット上に一括見積もりみたいなサイトも結構ありますので、そちらの情報もしっかりと確認しておかなければなりません。そうしたものを利用することで、軽自動車の中古車市場に対する知識が全くなかったものから多少の認識を得ることができます。そうした簡単な知識をもって街の中古車ディーラーを見てみると「ここは使えそうだ・ここはやめておこう」といった1次情報を取得することが簡単にできるかと思います。
軽自動車の売却先を探す場合には、他の一般的な自動車を売却するのと同じく、ある程度の情報を集めることから始めた方がよいかと思います。
どんな業者がある?
軽自動車の買い受け業者は他の一般的な自動車に比べてちょっと変わっています。どこが違うかというと「軽自動車専門店」というのが、探してみると結構あるのです。他の一般的な自動車で言えば「外車専門」といったようなくくりでしょうか。
もちろん軽自動車は車ですから、普通車をたくさん扱っている中古車ディーラーは買い受けます。ただし、こうした一般的な中古車ディーラーは中古車をあまり重用していませんから、さほどの価値を見出してくれることは少ないようです。それに比べて中古軽自動車専門店は店頭に並べられている車を求めてくる人は「軽自動車を探している」という人たちですので、特化した客層を持っています。したがって軽自動車の中古車扱い店は軽自動車の価値を最大限に見積もってくれるということになります。
ただしそういった専門店は軽自動車のプロということですから、素人のオーナーが売買の交渉についても言いくるめられてしまう可能性があります。したがって交渉に行くと決めたら徹底的に知識を集めておかなければなりません。そうした努力をしておかなければ高値売却というのは勝ち取ることができないのです。
軽自動車を売却するにあたってインターネットの一括見積もりサイトというのを利用すると便利です。かなり多くの似たサイトがあるようです。こちらのサイトを利用することで「どういった業者がいるのか?」という当たりをつけることができるのです。サイトを利用することでアプローチしてくる中古車ディーラーを吟味すればよいわけですから。
今いくら?
軽自動車を売却しようと決めた時に売却先を探し始めるわけですが、あまり簡単に「この店でいいや」といったような安易な売却の仕方はやめた方がいいでしょう。中古車には“相場”というものがあります。この相場をしっかりと見極めておかないと、自分の愛車が「いくらぐらいで取引されているんだろう?」といったことが全く分かりません。「ここでいいや」という安易な売却方法をとると、手にできるお金に大きな差が出ることがあります。
軽自動車ではありませんが、私の場合車の売却先を探すのにかなり周到な準備をしています。トヨタのカリーナを売却したのですが、その下調べの段階で大きな差が出たのには驚きました。走行距離もさほどでていなかったので「ちょっとは高く売りたい」という気持ちが強かったのでしっかりと調べたわけです。ほとんどの中古車ディーラーは中古車市場の相場を見て年式・型式・走行距離からだいたいの金額を教えてくれます。
ここで驚いたのは、車をよく知っていそうな業者と「あまり知らないんじゃないの?」という業者がそれぞれいるということです。車をよく知っていそうな業者は販売にも自信があるのか、細かいところを見てポイントを高めてくれます。結果として一番安く見積もった業者と高く見積もった業者の差額は25万円ほども出たのです。「どこで売る?」という問いかけがあれば「もちろんいちばん高く買ってくれるところでしょう」と答えるのが普通です。
相場の情報を見極めて、自分の目標金額をだいたい決めて交渉することは大事かもしれません。
インターネットの活用
軽自動車でも普通乗用車でも、売却をする際には売却先や愛車の相場、次の車の心配など、様々なことに気を使って準備を進めていかなければ、思い描いた売却をすることは難しくなります。かといって自由な時間が豊富にあるわけでもありませんし、自動車の価値は刻々と下がっていくわけですし、なんとか楽で簡単な方法で情報収集したいものです。
そこでぜひとも活用したいのがインターネットです。昔は本屋さんに行って中古車情報誌を数冊買い込み、ページをめくっては情報をチェックしたものでした。これが今の時代は便利になったものです。自宅に居ながらにしてコンピュータに向かっているだけで情報を簡単に引っ張り出すことができるようになったのですから!
インターネットでぜひとも活用したいサイトは、中古車一括見積もりサイトです。このサイトを利用することによって、簡単に取扱業者をわりだすことができます。しかも一件だけでなく、何社も見つけることができるのです。愛車の車種・年式・走行距離程度を入力し送信すれば、24時間以内に何軒かの業者からメールまたは電話で案内が舞い込んでくる仕組みです。
もしそのサイトに登録されている業者が大手であれば一番自宅から近い営業所の担当者から案内がくる仕組みです。したがって見当違いの場所から案内が届くことはありません。このようなインターネットの仕組みを利用すれば自宅で多くの中古車についての情報を引っ張り込むことができるのです。スムースな売却を目指して、できるだけ多くの有益情報をつかんでおきましょう。
売却先を決めたら
インターネットや自分の足で取り込んだ情報を総合し、どこの業者に話を持ち込むかをある程度決めたら、売却希望金額を設定して売却の交渉を申し込みます。この場合なにも1社だけに応募することはありません。あなたに交渉の技量がある程度あるのでしたら2~3の目ぼしい業者と並行して交渉してみるのがいいと思います。その方が時間の無駄を省くことになります。
まず大事なことは希望金額をはっきりと持つことだと思います。この売却希望金額は様々な中古車情報に触れた上で、自分の愛車の状態を勘案して設定すればよいかと思います。中古車の金額を左右する一番大きなものは年式と走行距離です。この2点を軸に愛車の状態が極上なのか、もしくは劣悪なのかで買い受け金額が大きく変わることになります。
とにかく業者を決めて希望金額もある程度決まっているのであれば業者とコンタクトをとりましょう。そうすれば業者は次のステップとして「車を一回しっかりと見させてください」ということになります。このことを査定といいます。自分の愛車をプロの担当者が舐めるように見るわけですから、それなりの事前準備をしておいた方がよいでしょう。基本的な査定の基準はある程度マニュアル化されていますので、あとはどれほど査定担当者の印象をよくすることができるか?ということにかかってきます。
この査定が終わった後に具体的な金額提示がなされます。この段階で1社としか交渉していなければ選択肢がないので、相見積をかけて数社の中から自分の希望に合う業者を最終的に選ぶ方がよいでしょう。
査定について
中古車ディーラーに買い取ってもらうように依頼をすれば必ず「査定」というものを受けなければなりません。この査定とはプロの査定士が愛車を細かくチェックすることです。査定をする人は「ある程度マニュアルを持って車をチェックしますのでさほど大きく金額が変化することはない」といわれますが、実はそうでもないようです。
査定のプロも人の子です。売り主の車を見た時に「大事に乗っていたんだな」と思えるほどキレイにしてあれば、印象がよくなるのです。甲乙つけなければならない状況で、ボーダーにあるような時はこうした査定士は大事にされている車であれば「甲」を付けるのです。要するに、審査のボーダー上にある時は第一印象がものを言うのです。
したがって査定を受けると決まったら、愛車をピカピカに掃除しておいた方が無難です。さらに愛車の部品を純正品から取り替えて使っていた場合は、できる限り純正品に戻して工場出荷の時に近い状態で車をまとめ上げておいた方がよいかと思います。細かいところを変更したりしていると嫌がるディーラーが多いのだそうです。こうした気の使い方は査定でプラスに働きます。
「査定を受けるから」といって、ボディのへこみなどを慌てて修理してもらう人がいますが、あまりにひどいへこみでなければそのままでもあまり査定に影響はしません。それどころか修理代もバカになりませんので、査定のための補修でしたら「差引0」もしくはマイナスになってしまうかもしれません。ボディペンなど、安く修正できるキズなどは努力する価値はあるかもしれません。