ヤフオクで車を売却するとどうなる?価格や書類など気になるポイントを解説
中古車はヤフーオークションに出品して売ることが可能です。
しかしヤフオクで売る場合には、中古車買取専門店などで売った場合とは異なり、色々な手続きを自身で行う必要があります。
そこでこのページでは、ヤフオクで中古車を売る際の価格や書類の手続き、ヤフオクで売る事が向いている車の状態などの知っておくべきポイントを紹介するので参考にしてください。
ヤフオクで出品から購入者を見つけるまでの流れ
1.相場の把握
ヤフオクで売る場合には、中古車買取業者で売るよりも遥かに手間がかかります。ヤフオクをわざわざ使う以上は、相場を下回る金額で売ってしまうような事態だけは避けましょう。
そのためにはまずはインターネットを利用して、車種・年式・走行距離などをもとに相場を確かめてください。中古車一括査定業者の中には、基本情報を入力すれば概算料金がわかるサイトもあります。有効活用しましょう。
また最初からヤフオクで売ると決めずに、まずは大手買取業者に一度査定だけ頼むのも良いです。もし査定額に納得が行けばそのまま売れますし、納得がいかなくても、ヤフオクで値段をつける参考になるので一石二鳥となります。
2.自分の車の状態の把握
個人の出品者から買うわけですから、購入者は非常に警戒しており、事前にできるだけ詳細な情報を入手しようとするのは当然です。そのため売りたい車に関する詳細な情報を予め把握しましょう。
出品してから確認しても良いですが、できるだけ購入候補者からの質問にはすぐに応えたいので、予め確認するのがオススメです。
具体的には車検歴や事故の有無や修復歴などの基本的な情報から、ついているオプション、タイヤの溝はどれくらいあるのか、ブレーキパットの厚みはどれくらい残っているのかなどの細かい点も確認しましょう。
基本的には細かい情報をしっかり載せれば載せるほど、相手は出品者のことを信用して高い金額で買ってもらいやすくなります。
3.良い写真を撮る
ヤフオクで1番こだわる必要があるのが写真です。写真の良し悪しだけで売れるか売れないかが大きく変わります。
まずはトップに設定する写真として、その車が最も魅力的に写る角度からの写真を撮った後は、Yahoo!ボックスに入れるように360度全ての角度から写真を撮りましょう。また内装の状態やメータ、タイヤのアップ写真など情報を伝えるための写真も撮ってください。
特別綺麗な写真でなくても良いですが、購入候補者が見た時に、しっかりと写真を撮ったというのが伝わるような写真にしましょう。写真を適当に撮っていれば、車の扱いも雑だったのではないかと相手も不安になります。
なお写真を撮るオススメのタイミングは洗車をして綺麗な状態で晴れた日です。
4.契約書原案の作成
出品前の最後に中古車の状態などを加味しながら契約書の原案を作成しましょう。個人売買なのでしっかりと当事者で率先して契約書を作成していかなければ後々にトラブルになります。
特に注意するべきなのが以下の2点です。
・売却後の故障等を売主のせいにされる
・買主が名義変更をしない
まず「売却後の故障等を売主のせいにされる」という点についてです。売却後に乗ってみたら最初は問題がなかった。しかし通常の使用をして2ヶ月後に問題が起きてしまったようなケースがあります。
買主からすれば最初から中古車に問題があったのではないかと思ってしまうはずですし、売主からすれば売る時には普通に動いていたんだから買主の使用の仕方が悪うでしょう。そしてトラブルになります。
そこで「引き渡し後〇〇期間の間の通常使用での故障は売主の責任に、その期間後のいかなるトラブルも返金対象とはしない」というような契約書を作るのがオススメです。
もう一点トラブルの元になるのが「買主が名義変更をしない」こと。引き渡し後に相手が名義変更をしてくれないと税金は元の所有者が支払う必要があります。またその車で事故があれば売主も巻き込まれるかもしれません。犯罪に使われる可能性もありますので注意が必要です。
5.出品する
ここまでの作業をもとに出品しましょう。オークションの開催期間は7日もしくは7日が選択可能ですが、オススメは5日です。7日の方が競り合う時間が長くなるので、7日の方が良いと考える方がいるかもしれません。
しかし中古車では競り合いが起きることは少ないですし、起きたとしても期間が5日でも7日でも、競り合いが起きるのは最後の日の数時間だからです。その数時間が日曜日の夜に来るようにすれば、誰でも競り合いに参加できるようになるので、5日にしようが7日にしようが関係ありません。
また商品に興味があっても、オークションの残り日数が多いと、ひとまず入札せずに価格の流れを見ようとする人が多いです。そして残り日数が短くなって初めて入札します。7日もあると、入札しない期間が長く、一度はあなたの中古車に興味を持っても、入札するまでに他の魅力的な中古車に出会ってしまう可能性が否定できません。
なおもし5日で入札者がいなくても、自動延長すれば済みます。
6.落札される
ここまで順調にヤフオクで中古車をうる準備が完了したら後は落札されるのを待つだけです。
7.支払いを受け取る
相手との話し合いで頭金だけ最初に受け取り、後の支払いは後にしても良いです。しかしヤフオクでは先に全額を買主が支払いを済ませてから、商品を受け渡すことがほとんど。商品ページに「お支払いは全額前払いで、商品落札後○以内に銀行振込みいただける方だけ入札していただくようにお願いします」とでも書いておきましょう。
8.商品を届ける
支払いを受け取ったら商品の受け渡しです。買主の方に来てもらうか、売主が届けるか、輸送会社を使うと良いでしょう。
ただし輸送車を使うと、普通の乗用車を東京から大阪に届ける場合で約50,000円かかります。それではヤフオクで高く売る意味が薄れてしまうので、少し値引きする代わりに、取りに来てもらうなど、交渉をしましょう。そして受け渡し時に契約書にお互いサインしてトラブルの予防を済ませてください。
ヤフオクで売るメリット
高く売れる
ここまで読んで貰えば明らかなように、ヤフオクで中古車を売るのは買取業者で買い取ってもらうよりも手間がかかります。それなのにヤフオクで中古車を売る個人がいるのは高く売れるからです。
全く同じ車があるとします。中古車販売店から買うと、一括査定業者や中古車買取業者などが関わるので、それらの会社の物になる利益分価格が高くなります。
一方、個人から直接買う場合にはそのような料金の上乗せがないので、安く買うことができます。そして売主の側は中古車を売った利益は全て自分のものなので、利益が大きくなるというわけです。
多少いわくつきでも売れることも
例えばメーター改ざん車。そのまま中古車買取専門店に行っても買い取ることはできないと断られること必至です。しかしヤフオクでは、メーター改ざん車などのいわくつきの中古車が平気で出品されています。そして落札されることもあるようです。
そのため中古車買取専門店では買い取ってくれなさそうな車をヤフオクで出品してみることをオススメします。
ヤフオクで売るデメリット
手間がかかる
買取業車に売るのであれば、中古車一括査定業車を利用して同時査定をしてもらい、高い査定額を出してくれる買取業者に売れば終わりです。
一方、ヤフオクでは出品者登録をして、写真を撮って、車の状態を自分で念入りに確認して、商品ページを作って、契約書を作って、お金のやりとりをして、もしトラブルがあれば自分で解決しないといけません。非常に手間がかかります。
トラブルになる可能性がある
トラブルを避けるために重要なことは紹介しましたが、それでも個人で売買をしている以上はトラブルになる可能性が否定できません。
例えば頭金だけ払って後は中々払おうとしない買主がいるかもしれませんし、売却後の名義変更をしっかりやってくれない人もいるかもしれないわけです。そしてそのようなトラブルが起きた時にはヤフオクの運営はそれ程頼りになりません。自分で解決する必要があります。
購入者に販売後に必要な必要手続き
中古車が売れた後に必要なのが名義変更です。もし名義変更せずに買主が車を使用しており、事故を起こしたとします。そうすれば売主は何も悪くなくとも、名義があなたの車であるというだけで、賠償請求になる可能性も否定できません。そのため名義変更はすぐにしましょう。
譲渡証明書
旧所有者の印鑑証明書
新所有者の印鑑証明書
旧所有者の委任状
新所有者の委任状
車検証
新使用者の車庫証明書
手数料納付書
自動車税・自動車取得税申告書
申請書(第号1様式)
以上の資料を用意して、管轄の運輸局に行きましょう。
ヤフオクで高く売るためにはどうすれば良いのか
ヤフオクで高く売るためには写真にこだわるのが非常に重要です。ヤフオクでは視覚情報が写真しかないので、買主は写真を重視するしかありません。
実際同じような商品でも写真が良いものと悪いものでは大きな価格差が生じることもあります。
写真に自信がなければ出張の写真撮影サービスなどを利用しても良いでしょう。安いところであれば約60分で1万円以下でも依頼できます。高いと感じるかもしれませんが、元々の車の価値が一定以上あるものであれば、十分ペイするはずです。
また写真を撮る前には十分に洗車をしましょう。さらに傷の修復をしても良いでしょう。
通常の車買取では傷の修理などはオススメしないことも多いです。しかしヤフオクのように実物が見られない場合には傷の存在が大きく車の価値を下げる可能性があります。写真ではそれ程目立たなくても実際に見たら想像よりも傷が目立つという事態を買主は恐れるからです。そのため修復することで買主にとっての車の価値が減るのを防止します。
落札者が決まった後でキャンセルできる?
基本的にヤフオクは取引に口出しをしません。そのため当事者同士でやりとりをして、キャンセルを認めるか認めないかを決めることになります。
キャンセルさせるのが嫌なのであれば、商品ページに「お客様都合のキャンセルの場合は〇〇円お支払いいただきますのでご了承ください」というようにキャンセルについて明記しておきましょう。
キャンセル料に関してはいくらと書いても良いですが、法律的にキャンセル料として請求できるのは、同じようなケースによって生じる損害の平均額だけです。そのためヤフオクの場合であれば、再出品手数料程度しか請求できません。
ヤフオクでどうやって車を受け渡す?
ヤフオクでは買主もしくは売主が車に乗って行き届けるケースが多いようです。その場合には当然手間がかかりますが、車の輸送会社に頼むと東京と大阪間で約50,000かかります。それであれば、売主の立場としては車に乗って行って帰りには公共交通機関を使用した方がずっと安上がりでしょう。
また商品ページに「売却時には、買主様が取りに来ていだたくようにお願いしております。そのため少し安く設定しております」と書いておくのも良いでしょう。買主はすぐにでも車が欲しいという人が多いので取りに来てくれます。
まとめ
ヤフオクは通常よりも高く売れる可能性があります。また、買取業車には売れないようなメーター改ざん車などいわくつきの車でも売れる可能性がある車の売却方法です。
手間がかかるので決して全ての方に向いているわけではありませんが、ヤフオクで売って良かったという人も少なくありません。気になっている人はヤフオクで売ることも選択肢の一つとして検討してみると